ケーススタディ 【 2 】
●ポータブルデジタル音楽プレーヤー
参入各社が熾烈なシェア競争を繰り広げる市場での、ブランド立ち上げとシェア獲得のサポート。
現在の市場構造が形成されるまでの数年間に、2つのブランドで、PR業務委託を受けてきました。どちらも、世界初のMP3プレーヤーを送り出した米国ベンダーの日本法人D社のPR活動を手がけトップシェアを獲得した実績を評価されての起用であり、また2社目に関しては1社目のブランドでの実績評価も加わってのことでした。
【 I 社 】
D社が作った市場も、当時のユーザー層はあくまでPCマニアであり、製品ジャンルもPC周辺機器の扱い。現在規模の市場につながるには、A社の革新的な製品の登場を待つ必要がありました。同製品の市場創造力により世界市場が大きく成長を始めた頃、海外で大きくシェアを伸ばしていた韓国メーカー・I 社が日本法人を設立。その設立発表から同社のPR業務に携わりました。
矢継ぎ早に新製品を繰り出し、ターゲット層に受け入れられる特徴を備えていたI 社ブランドは、急速に市場に浸透。200万台から600万台規模に市場が膨張していく中、同社は国内メンバーが持つ業界ノウハウとマーケティング施策により、製品投入後6ヶ月で、A社を除く海外ブランドトップのポジションに着け、維持していきました。
この間、アルサープは、新製品発表会や展示会などを契機として活用しつつ、あらゆる情報ソースを駆使してのプレスリレーション活動を間断なく実施してきました。プレスリリース活動をはじめ、特集提案・利用シーン提案、メディアキャラバンなどを通して、対象メディア・対象記者を拡げていくとともに、一方でサンプル機材の貸出も極力ハンドキャリーを心がけ、レビュー記事アレンジや、本国での協賛イベントに絡めた本部・開発現場取材のためのプレスツアーなど、One to Oneを意識した活動にも注力。流通・販売を意識したBtoB視点でのテーマも多数実施するなど、統合的に多量の露出を実現してきました。
【 A社 】
本国の戦略転換にともなう広告代理店政策の変更に巻き込まれI 社業務から離れることとなりましたが、その数ヶ月後、弊社は新たなブランド構築プロジェクトへの参画の機会を得ました。一大市場となったこの分野での経験ノウハウと、アクティブなプレスルートを期待されてのことであり、全力で取り組ませていただきました。
日本市場に新たに参入したのはアジア最大のOEMメーカー・A社。同社が独自の世界ブランドを立ちあげるにあたっての戦略は、まず日本法人を設立し、他の有力海外ブランドを育て上げた日本メンバーに販売とマーケティングを一任、その製品群をまず日本市場に投入するというもの。
後発として日本に上陸したA社でしたが、国内市場を熟知した日本メンバーによるオペレーションが奏功し、各社ブランドが市場で鎬を削る中で、事業の垂直立ち上げに成功。製品投入後2ヶ月でシェア5位(独立系海外ブランドとしてトップ)を獲得、以後約半年間このポジションをキープすることに。アルサープは、その設立記者発表会から入り、同社のPR活動全般を担当。ブランドが独立系トップの地位を獲得・維持していく過程において、主としてマーケティングPRの面から自社の豊富な経験と強いプレスルートを活かして、全面的なサポートを提供しました。
[主な提供業務]
- プレスリリース活動(企画、原稿作成、配信、掲載プロモート)
- 記者発表会(企画・構成、プレス招致、資料作成・配布配信)
- サンプル機材の貸出(持参・送付)、保管管理、編集素材・資料データの配付
- メディアキャラバン(製品デモ、資料提供、解説)
- 各種取材・インタビューアレンジ
- プレスツアー招待アレンジ・同行コーディネート(海外本社・研究所・工場)
- 企画イベント・展示会出展ブースへの取材誘致
- 展開案、取り組みの考え方などのコンサルティング
- マーケティング・販促企画の提案
- 媒体戦略提案、好意的記者・編集者の開拓、プレスリストの整備更新
- 競合メディア間の掲載調整、記事掲載情報管理、メディア折衝代行
- 編集タイアップアレンジ
- 記事掲載モニター調査、レポート、掲載評価
※年間記事掲載数1200件(2004年/報道資料配付28本、記者発表会2回/専用プレスリスト720件)